【ジャンクノートパソコン筐体修理】
パックリ開いたボディを修理する・・ 東芝 Libretto L5ジャンク
東芝のLibrettoと言えば、モバイルPCの先駆けとなったマシンとして有名で、このL5
モデルは、2001年に発売されたLibretto L1モデルの最終型となります。
中古やジャンクとしてあまり見かけることが有りませんが、運良くこのモデルのジャンクを
手にすることが出来ました。
■筐体に難有り
起動可ですが詳細な動作は未確認、筐体に難有りでスピーカーにもちょっと不具合
が有ると言うことでした。
早速本体を調べると、上蓋の開け閉めで微妙な違和感がありました。
ちょっと、遊びが多い感じで、ヒンジに剛性感が無いように感じられます。
開け閉めを繰り返しながら、ボディ周りを見ると、すぐ原因が分かりました。
右ヒンジの部分のボディ部分に隙間があり、上蓋の開閉の動きに同調して
隙間が開いたり閉じたりした為、前述のような違和感が感じられたわけです。
■隙間の原因
右ヒンジの真下にパームレスト部とボトムシャーシを止めているネジがあるのですが、
そのネジが全く効いていない為、その部分に隙間が空くようになっています。
ネジは締まっているのに効いていない、どのようになっているのでしょうか。
分解して調べると共に、修理も行いたいと思います。
■分解、そして原因は
前述の部分を確認するには、かなりのところまで分解しないといけませんでした。
分解の手順は、キーボードユニット、ボトムシャーシのネジ、ケーブル類、パームレスト
の順で(かなり簡単な説明ですが)、取り外していきます。
すると大体下の写真のような状態になり、ネジの取り付け部分が確認できます。
確認したところ、ネジの座が何かの原因で取れたことにより、ネジを締めても隙間が
出来るようになっていました。
左が正常なネジの座、右はネジの座が無くなっている為、穴が大きくなっている。
■手元にある材料を使って修理
この無くなった座をどうにかして作らないといけないのですが、なるべく簡単でお金を
かけずに済むようにやろうとおもいます。
で、いろいろと方法を考えました。
例えば、「穴が大きくなっている部分をパテで全部埋めて、成型し直す」、「プラパンで
穴を閉じ、穴を開け直す」とかなんですが、どちらも成型や穴あけ作業があるので、
システムボードやハードディスクが付いた状態では、どうも不都合があります。
そこで考えたのが、ネジのワッシャー(座金)を利用して、修理する方法です。
ワッシャーはすでに穴が空いているので、穴あけ作業が不要だし、サイズの合った物を
そのまま接着すれば、あまり手間が掛からないので、この方法でいくことにしました。
■修理後
一日おいて、硬化を確認の後、分解していたノートパソコンを組み立てます。
ネジもきちんと締まり、隙間も無くなりました。
しかしながら、ワッシャーのみの接着ではどうも強度不足は否めません。上蓋の開閉
の際にストレスが掛かる部分なので、何度も開け閉めを繰り返すと接着箇所が外れる
と思います。本当に強度のことを考えるなら、もっと頑丈にしないといけないような感じです。


修理後の状態、若干隙間があるのは、ラッチ
が、破損している為です。
■最後にあれこれ
モバイルノートと呼ばれるB5ノートやLibrettoなどは、持ち歩いて使われるせいか、中古ノートでも
ジャンクノートでも程度が良くない傾向にあります。
おそらくはこのLibrettoも隙間の空いた部分に衝撃が加わり、ネジの部分が破損したのかもしれません。
同じ部分のラッチも破損していました。
機能さえ大丈夫であれば、外観はどうでもいいと言う感じですが、出来る限りは元の状態に近い
形で使いたいものです。
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