■分解
前回のレポートからの続きですが、マザーボードのACアダプタ差し込み口(DCジャック)付近の状態を調べることにします。 マザーボードを取り出すためには、ノートパソコンをほぼ完全分解しなければなりません。面倒ですが、分解に挑戦です。 まず分解の手順について、すべてのノートパソコンの分解がそうであるとは限りませんが、おおむね以下の順番で分解していくパターンが多いようです。
キーボードユニット
↓
液晶ユニット
↓
パームレスト部
↓
マザーボード
■キーボードユニット取り外し
キーボードユニットの取り外しについて、多くは本邸底部からネジで固定されているか、ヒンジカバーによって隠されているネジで固定されてる事が多いです。 MX6917jの場合は本邸底部の2カ所のカバーを開け、それぞれ一カ所づつキーボードユニットを固定しているネジを取り外します。 さらにヒンジカバーの2本の固定ネジを外し、ヒンジカバーをとります。 そしてキーボードユニット裏のフラットケーブルを外せばキーボードユニットはフリーになります。

ヒンジカバーを固定しているネジの位置

ヒンジカバーを外します


底部2カ所のネジをとると、キーボードユニットが外せます

■液晶ユニット取り外し
無線LANアンテナケーブルと液晶ケーブルのコネクタを外し、ヒンジ部分の4本の固定ネジをとると液晶ユニットは取り外せます。

液晶ユニットを外したところ。赤丸部分はパームレスト部を固定しているネジの位置です
■パームレスト部
まず、ドライブユニットを固定しているネジをとり、ドライブユニットを外します ドライブユニットを外した場所に2本の固定ネジが現れます。 それらを含め、底部にあるすべての固定ネジをとります。 底部の固定ネジをすべて外したら、キーボードユニット裏部分にある 4本の固定ネジもとります。 その際スライドパッドケーブルを外しておきます こちらのネジも取り終えたら、ヒンジ側の方からパームレスト部を開けていきます。 これでマザーボードのお目見えです。

赤丸部分はドライブユニット固定ネジです。

ドライブユニットを外したところ

ネジの数が多いです。

冷却ファンの固定ネジ位置

分解の際には、冷却ファンケーブルも忘れずに
■マザーボード 取り外し
マザーボードにつながっているケーブル類を取り、固定ネジもとります。 サブ基板のケーブルは、マザーボード裏側につながっているので、マザーボード取り外しの際に外しておきます。 これでマザーボード単体にすることが出来ました。


赤丸部分にDCジャックと電源スイッチがあります
■検証
検証作業といっても、やれることは前にも書いたようにACアダプタ取り付け部分(DCジャック)の不具合の検証のみです。 まずは目視で状態チェックです。 回路のイロハも分からないので、正しいのか分かりませんが素人考えとして、「バッテリーで電源入る、でもACアダプタで入らない」ということは、DCジャックからスイッチまでのどこかがおかしいと思われます。 で、その部分を調べますが、焼けたような跡はないし、半田も剥がれている様子もないし 特に不具合は認められません。 それではとテスタを引っ張り出しての検証ですが・・・・
ここで ■■ちょっとお断りです■■
私は回路について、ド素人です。この検証方法が正しいやり方かどうかも分かりません。 全くの我流ですので、もしかしたら間違ったやり方かもしれないということを ご承知おきください。
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まず初めにACアダプタ取り付け部分、いわゆるDCジャックですがここからきちんとプラス、マイナスの電流が基板へと流れているかの確認です。 基板上でDCジャックの中心の端子(プラス)から導通がある部分(A)と、ジャック外側部分(マイナス)から導通がある部分所(B)を特定。 その上でACアダプタを取り付け、A,B部分の電圧をテスタで調べます。 GatewayのACアダプタはOUTPUTが19Vなので、当然ですがテスタの値も19Vになるはずです。ところがテスタの針は全く振れません。 「えっ! ACがおかしいかな?」ACアダプタを取り外して、テスタで見ますが19Vでています。 しかしながら、DCジャックもプラス側とマイナス側での基板までの導通はあるので・・・・これは非常に不思議な現象です。どうやら、DCジャックとACアダプタのプラグが接触不良をおこしているようです。 早速詳細に調べると原因が分かりました。 どうやらDCジャックのプラスとACアダプタ側のプラグが接触できていないようです。 具体的にはDCジャックのプラス端子が短い為、ACアダプタプラグ内のプラス側に届いていないのです。 ということは、Gateway用と同形状のプラグでプラグ内のプラス端子がプラグの口近くまであるACアダプタであれば、起動できる可能性があります。手持ちでSOTECのACアダプタがその条件に一致したので 取り付けてみたところ基板上で19Vの電圧を確認、起動できる可能性がでてきました。 さらに簡易的ですが、液晶とメモリ、キーボードユニットだけを取り付け動作を確認したところ、あっさり起動しました。 なんとAC電源で動作しなかった原因が、プラグとDCジャックとの接触不良だとは参りました。 あらためて、先に復活させたMT6835jと見比べると明らかにDCジャック中心部分の端子の長さが異なっています。 同梱されていたACアダプタはMX6917jのものではなかったのでしょうか?

ACアダプタを付けて、AB間の電圧をみました

SOTECのACアダプタを使って検証です

あっさり起動しました

DCジャックの比較 MX6917jのプラス端子が若干短いことが分かります
■液晶パネル交換
起動できることが確認できたので、 割れている液晶パネルも組み立て前に交換をしておきます。 手順はMT6835jの時と同じですが、今回はユニットを外した状態からの交換なので作業もしやすいです。 パネルは前に変えたのと同じモノをヤフオクでゲットしていたので、これを使います。 交換手順については、割愛します。
●参考
(続)福袋に「福」はあるのか■液晶パネルを流用する Gateway MT6835j model:MA7

割れていた純正の液晶パネル

交換した液晶パネル

復活できたMT6835jとMX6917j
■最後に
だいたいどこのメーカーでもACアダプタは共通(OUTPUT等は異なりますが、プラグは同形状)のものを使うことが多いのですが、Gatewayでは、機種ごとに異なっているのでしょうか? それともDCジャックが単に不良だったかのでしょうか? ジャンク品なので、詳しくは不明です。
元々付いてきたACアダプタを使うためには、本体側のDCジャックをACアダプタのプラグに合ったモノに変えるか、反対にACアダプタのプラグをDCジャックに合わせて変えるか、ですが、当然の事ながら、後者の方法の方が簡単なので、ハードオフでジャンクのACアダプタを手に入れ、二個一でもやろうと思っています。