福袋に入っていたGateway MT6835jの再生作業も山場です。液晶割れを修理して完全復活といきたいところです。
「福袋とは何のこと??」と思われた方は、先にこちらをご覧ください
「ジャンク福袋に「福」あるのか? Gateway MA7 MT6835j 」
液晶割れについては、割れているパネルを修理する手だてはないので正常な液晶パネルとの交換になります。Gateway MT6835jの液晶パネルは、15.4インチ 1280×800(WXGA)光沢タイプです。
まずは、交換する液晶パネルをどこから手に入れるかが問題です。
ネットを検索してみると液晶パネルを単体で売っているところは探せるのですが、いかんせん価格が高いです。本体を買った値段を超えてしまいます。(2万円を超えます)
なので、新品は諦めて中古のパネルを探すことにします。ということは必然的にネットオークションで探すということになるのですが。早速ヤフオクで、まずGatewayのカテゴリから探してみますが、パネルの出品はありませんでした。コンピュータカテゴリ全体から、検索をかけるといくつかヒットしますが、中古でも1万円は超えています。安いのがあったかと思えば、非光沢タイプなど、なかなか希望のものがありませんでしたが、根気よく探していると 「SOTECのWG365用の液晶部分」が8000円で出品されているのを発見。
WG365の液晶の仕様を調べると15.4インチ 1280×800(WXGA)光沢タイプで、Gateway MT6835jの物と仕様上は一致します。
Gateway MT6835jの液晶パネルはSAMSUNG製LTN154X3-L03が使われているのですが、SOTEC WG365にどのメーカーの液晶パネルが使われているかを確認しないことには、入札できません。それで、ネットに情報がないか調べましたが、見つけることが出来ませんでした。
ただ、今までの数少ない分解経験から、直販メーカーはSANSUNG製の液晶パネルを採用していることが多いという印象を持っていましたので、多分SOTECのWG365もSANSUNG製ではないか?という希望的観測とその安値に負けて入札することにしました。(かなり出たとこ勝負です)
■SOTEC WG365用液晶パネルを取り出す
落札後、2日程で到着。
送られてきたモノは液晶表面に傷などもなく、外観の程度は良好です。もちろん動作も確認済で、Gateway MT6835jに合えば、バッチリです。
分解作業は、まずフロントベゼルの取り外しから始めます。取り付けネジの部分にはゴムのカバーがあるので、これを精密ドライバーの先でとります。取り付けネジは全部で5カ所です。ネジをとったらフロントベゼルの取り外しですが、WG365のフロントベゼルは全週にわたって両面テープで固定されており、すんなり外すことができません。根気よくじわじわと作業していきます。外れにくいところはベゼルと両面テープの隙間にカッターナイフを入れながら剥がしていきます。
四苦八苦しながら、やっとの事で取り外しに成功。

落札したSOTEC WG365の液晶パネル。赤丸部分にフロントベゼル固定ネジがあります。

ゴムのカバーを外すと固定ネジがあります。

フロントベゼル取り外しには、かなり手こずりました。
次は液晶パネルの取り出しです。
インバーターへのケーブルを外し、液晶上部とヒンジ部分にある固定ネジを外すと液晶パネルが取り外しできます。さらに液晶パネルについている固定用のブラケットも外します。パネル裏側はアルミ箔で覆われおり、これを剥がすと液晶ケーブルが現れるのでこのケーブルも取り外します。
ベアな液晶パネルになったところで、メーカーと型番を確認・・・・
「えっ!!SAMSUNG製じゃないよぉ。」
予想というか、希望的観測は思いっきり外れてしまいました。
WG365のパネルは、CHUNGGHWA製のCLAA154WA05Aでした。ちなみにCHUNGGHWAは台湾のパネルメーカーのようです。
SAMSUNG製ではないですが、まだ希望はあります。

赤丸部分のネジでパネルが固定されています

インバーターと接続ケーブル、ここも取り外しておきます。

左右の固定用ブラケットは付いたままですが、液晶パネルを外せました。

ブラケット類を外して、裏側にしたところです。全面にアルミ箔がはってあります。

アルミ箔をはがしたところです。液晶ケーブルが黄色のテープで固定されています。

残念ながら「SAMSUNG」製ではなく、「CHUNGHWA」製でした。
■Gateway MT6835jの液晶パネルを取り外す
まず、お決まりですが本体からACアダプタ、バッテリーを外します。
こちらも同様にフロントベゼルからの取り外しですが、本体に付いたままなのでちょっと作業がやりにくいですけれど、作業を進めていきます。
Gateway MT6835jのフロントベゼルは、WG365ほどではありませんが、ヒンジ付近に両面テープで固定されている部分があります。それでもWG365に比べると格段に取り外しが楽でした。
フロントベゼルを外したら、液晶パネルの取り外しです。まずインバーターへのケーブルを外し、液晶パネル上部のネジと下部にある固定用金具を外します。これでかなり液晶パネルはフリーになるのですが、液晶両サイドのブラケットを外さないと完全には外れません。ブラケットは片側2本ずつの極小ネジで固定されています。かなりやりにくい作業ですが、ネジをなくさないようにブラケットを曲げないように慎重に進めます。
ブラケットから外れたら、パネル裏側の液晶ケーブルを取り外せば、液晶パネルを完全分離できます。

赤丸部分が固定ネジの場所です。

上部の固定ネジと下部の取り付け金具

ブラケット固定ネジの位置 ネジが極小で作業もやりにくいです

液晶ケーブルを外せば、パネルを完全分離できます。
■2つのパネルを比較
流用が可能か、2つのパネルを比較してみます。
比較する部分は、液晶ケーブルの差し込み口とその位置、インバーターケーブル接続部分のコネクタ形状、ブラケット取り付けネジ位置です。これらが同形状、同位置であるならば流用可能と判断します。
比較結果の方ですが、どうやら流用可能のようです。

2つのパネルを重ねています。奥がSAMSUNG、手前がCHUNGHWAです。液晶ケーブル取り付け部はほぼ同じ位置にあります。

インバーターへの接続部分ですが、こちらも同形状です。

パネル両サイドのネジ穴も赤丸で示す通り、同じ位置にあります。
■液晶パネルを移植する
取り付けは、取り外しの逆の手順で進めていきますが、取り付け前の動作確認ということで、液晶ケーブルとインバータケーブルのみを付け、電源を入れてみることにします。
多分大丈夫だとは思いますが、それでもちょっと「緊張」です。電源を入れると、バッチリ「Gateway」のロゴが出てきました。
「よっしゃ!OK!」と、小さくガッツポーズ。
そして、バタバタと組み上げ、改めて電源を入れロゴが出たところで「F2」キーを押し、BIOS画面を出します。液晶の状態も上々です。発色も十分でシミや影もありません。

組み上げる前にちょっと動作確認です
■ハードディスク取り付けとインストール
液晶割れも無くなり、完全復活へはOSのインストールを残すのみです。その為にはハードディスクが必要です。ここもなるべく予算をかけずにということで選んだのが、「再生品」。
アーキサイトダイレクトというショップで売られていた富士通製MHV2100BH(-B) 100GB SATAで、なんと\2,980!!
欠品していたマウンタ取り付けネジは手持ちで合いそうなのを探し出して取り付けます。
そして、いよいよインストールです。
付属のリカバリCDをいれWindows Vista HomePremiumをインストール開始。1時間弱でインストール完了しました。

合うネジを探しています。再生品とはいえ、100GBのハードディスクが\2980・・安いです。

ハードディスクを取り付けています。

ドライブにリカバリCDをいれ、インストール開始です。

無事インストール終了、ジャンク品から完全復活です。
■最後に
本体購入価格とパーツ代を含めて、3万数千円かかりました。結果的にはこの額でCore2Duoノートを手にすることができたものの、福袋なのでもっと程度の悪いものを引いていたら、こんなものではすまなかったでしょうね。