メビウス MURAMASA と言えば、極限の薄さを実現する為に、上蓋を開けると同時にキーボードがホップアップする機構を搭載していたことでご存じの方も多いはずです。最近では、ジャンクもよく見かけるようになり、値段も物によっては数千円から売っているようです。 今回、管理者も一台の画面不良ジャンクMURAMASAを手にしましたので、不良原因を探ってみたいと思います。
本体にACアダプタを取り付けて、いったいどのような不良なのか 確かめてみます。電源ボタンを押したところ、画面には全く変化が見られません。その状態で暫く待ちましたが、いっこうに画面が映る気配もないので、液晶部分を前後に動かしてみると、映ったり映らなかったりします。ある角度でははっきり映ったり、ある角度では消えたり、色がでなくなったり、まさしくジャンク状態です。液晶部に映像信号がきちんと伝わってないようなので、マザーボードや、マザーボードと液晶をつなぐケーブルに問題がありそうです。
■原因を探る
早速分解してみますが、先ほど液晶部を前後に動かしたとき、ヒンジ部にかなりガタがあるのが気になりました。分解ついでにこちらの方も見ておこうと思います。分解の方ですが、初めにボトムシャーシを取り外して、パームレストを取り外しました。

写真の状態でいろいろ調べたところ、マザーボードと液晶をつなぐケーブルのコネクタが写真から見て、左側のヒンジ部分にありました。そして、そのコネクタ部分をよく見てみるとケーブルがどうもはずれ掛かっている様です。試しに液晶部分を前後に動かすと、その動きにつれてケーブルも動きます。これで原因が分かりました、液晶部分を動かすことにより、ケーブルが接触したり、断線したりしていたことが、あのような状態を引き起こしていたのです。

コネクタ部分の拡大写真、外れ掛かっているのが分かりますか?

コネクタを正常に戻したところです、上の写真とは全然違いますね。
■ヒンジのガタ
もう一つ気になっていたヒンジのガタについても調べてみました。結論から言うと、左側ヒンジ部の付け根にあるネジがゆるんでいたのがその原因でした。ネジを締め直したところ、ガタが解消されました。

■気が付いた事とまとめ
かなりの確率だと思いますが、画面不良に至った原因はヒンジのガタにあったのではないかと思います。 ヒンジが緩んでガタが増えた為、液晶ケーブルの取り付け部分にストレスが掛かり、長い時間の間に取り付け部分が外れ掛かったのだろうと思います。では、ヒンジのネジはなぜ緩んだのでしょうか。その原因の特定は困難です。製造時によく締め付けられていなかったかもしれませんし、液晶部の開け閉めを繰り返すうちにそうなったのかもしれません。
動画:修理後の状態 (2.2MB wmv)